はじめに
CLAUDE.mdを作ってみたものの、こんなことで手が止まっていないでしょうか。
- 何を書けばよいのか分からず、ほとんど空のまま
- 思いつくたびに書き足していたら、長くなって自分でも読めない
- 前に書いた決まりと新しい決まりが食い違っている
- AGENTS.mdもあって、どちらに書けばよいのか迷う
CLAUDE.mdは、会話の始めに毎回すべて読まれるファイルです。書くもの・ほかへ分けるもの・消すものの基準を持たずに足していくと、長くなり、食い違いが増え、守られにくくなります。最初から完成させる必要はなく、困ったときに1行ずつ足し、ときどき削れば十分です。
育てる流れ
公式ドキュメントが書き足すきっかけに挙げているのは、次のようなときです。
- Claudeが同じ間違いを2回した
- 前の会話で言ったのと同じ説明を、また入力している
- 新しく入った人に毎回伝えていることがある
最初の1枚は、Claude Codeの入力欄に /init と打つと作れます。Claudeがフォルダの中身を見て下書きを書き、CLAUDE.mdがすでにあるときは、上書きせずに直す案を出します。
書くもの・書かないもの
CLAUDE.mdに書くのは、どの会話でも守ってほしいことです。次の例は、見積書を作るプロジェクトのCLAUDE.mdです。
# 見積書づくりの決まり
## 書き方
- 金額は税込で書き、合計欄に「税込」と書く
- 社名は正式名称(株式会社〇〇)で書く
- 日付は「2026年10月30日」の形で書く
## ファイル
- 作った見積書は `出力/` に `見積_取引先名_日付.xlsx` の名前で保存する
- 取引先の一覧は `取引先.xlsx` にある。新しい取引先を足すときは先に聞く
<!-- 2026-10 税込に統一した。経理からの依頼 -->
決まりは見出しと箇条書きでまとめます。最後の <!-- --> で囲んだ行は、人が読むためのメモです。この形のコメントはClaudeに渡す前に取り除かれるので、なぜその決まりにしたかを残しても、読む量は増えません。
書かなくてよいものもあります。公式ドキュメントによると、/doctor は、フォルダの中を見れば分かることを削り、つまずきやすい点や決まりの理由を残すように勧めます。
| 書かなくてよいもの | 残すもの |
|---|---|
| フォルダの一覧や、どのファイルが何かの説明 | 間違えやすい点(似た名前のファイルの見分け方など) |
| 一般的な書き方の常識 | この会社だけの決まりと、その理由 |
| 一部のファイルでしか使わない細かい決まり | どの作業でも守ること |
長くなったときの分け先
公式ドキュメントは、CLAUDE.md 1ファイルあたり200行以下を目安にしています。超えそうになったら、読まれるタイミングで分けます。
- 一部のフォルダだけの決まりは、
.claude/rules/にファイルを作り、先頭のpathsに対象のフォルダを書きます。そのフォルダのファイルを扱うときだけ読まれます。 - 月末の請求書づくりのように何段階もある手順は、スキルにします。スキルは、呼んだときか、Claudeが関係あると判断したときに本文が読まれます。
- 破られると困ることは、設定の
permissions.denyやhooksで止めます。書き方はCLAUDE.mdが守られないときの記事で説明しています。
@ で別のファイルを読み込む方法もありますが、読み込んだファイルも会話の始めに一緒に読まれるので、読む量は減りません。
AGENTS.mdとの使い分け
CodexなどほかのAIツールも使うなら、共通の決まりはAGENTS.mdに書き、CLAUDE.mdから読み込みます。
@AGENTS.md
## Claude Code用の決まり
- 長い作業の前に、やることの一覧を見せてから始める
AGENTS.mdとCLAUDE.mdを両方置くと、Claude CodeはCLAUDE.mdだけを読み、AGENTS.mdを読みません。1行目の @AGENTS.md がないと、共通の決まりがClaude Codeに届かなくなります。
CLAUDE.mdをAGENTS.mdへのシンボリックリンクにする方法もありますが、公式ドキュメントでは、Windowsの人がいるときは @AGENTS.md の読み込みを使うよう勧めています。WindowsではGitの設定によって、リンクが1行だけのテキストファイルになるためです。
メモから移すもの
Claudeは、会話の中で分かったことを自分用のメモ(auto memory)に残します。メモはこのパソコンだけに保存され、同僚には届きません。メモの中に、チーム全員に守ってほしい決まりが入っていたら、CLAUDE.mdに移します。
メモの中で、このプロジェクトの全員に関係する決まりを挙げて、CLAUDE.mdに移す案を出してください。
メモとCLAUDE.mdの違いは、CLAUDE.mdとメモリの違いの記事で説明しています。
見直す
見直しは、決まりを足したときや、Claude Codeの使い方が変わったときにまとめて行います。
/doctor prompt-audit:Claudeが指示のファイルを読み、古い指示、もうないファイルへの言及、食い違いを探して、直す案を出します。頼むまでファイルは書き換えられません(Claude Code v2.1.283以降)。/context:会話の始めに読まれたファイルの一覧と、それぞれの大きさが出ます。- 起動したときや
/statusを打ったときに長さの警告が出ていたら、前の節の分け方で短くします。
消すか迷う決まりは、消してみて、同じ間違いが2回出たら戻せば足ります。
まとめ
- CLAUDE.mdは、同じ注意を2回したときに1行足して育てる。最初の1枚は
/initで作れる - 書くのはどの作業でも守ること。フォルダを見れば分かることは書かない。人向けのメモは
<!-- -->で書く - 200行を目安に、一部のフォルダの決まりは
.claude/rules/、手順はスキル、破られると困ることは設定へ分ける - AGENTS.mdも使うなら、CLAUDE.mdの1行目に
@AGENTS.mdと書く - 決まりを足したときなどに、
/doctor prompt-auditでまとめて見直す

